利用者家族への手紙の例文集【11月版】そのまま使えるフル文例と書き出しのコツ

11月になると木枯らしが吹き、紅葉が美しい季節を迎えます。

介護施設からご家族へ送る手紙には、この季節ならではの出来事や利用者様の日常の様子を盛り込むことで、安心感と温かさを伝えることができます。

本記事では「利用者家族への手紙 例文 11月」をテーマに、時候の挨拶の例文から、近況報告の書き方、行事やレクリエーションの報告方法まで具体的に解説。

さらに、そのまま使えるフルバージョンの例文も掲載しているので、忙しい職員の方でもすぐに活用できます。

「どんな言葉を添えれば安心していただけるか」「11月らしい挨拶にはどんな表現があるのか」といった疑問を解決し、ご家族の心に届く便りを作るためのヒントをまとめました。

読み終えたときにそのまま使える一通が完成する、実用性の高い記事です。

11月に利用者家族へ送る手紙の基本ポイント

11月にご家族へ送る手紙では、ただ近況を伝えるだけでなく、季節感や安心感を添えることが大切です。

ここでは、なぜ家族への手紙が必要なのか、そして11月ならではの内容をどう盛り込むかを整理します。

なぜ家族への手紙が大切なのか

介護施設からの手紙は、ご家族にとって「利用者様の元気な姿を知る唯一の手がかり」になることも少なくありません。

たとえば「紅葉を見て笑顔だった」「食事を楽しんでいた」といった具体的な記録は、ご家族の安心感に直結します。

手紙は、施設とご家族をつなぐ架け橋のような存在なのです。

さらに、日頃の健康管理や職員の取り組みも文章に盛り込むことで、ご家族との信頼関係を築くことができます。

手紙に含めるべき内容	ご家族が得られる安心感
日々の活動や笑顔の様子	利用者様の生活をイメージできる安心感
健康状態や予防の取り組み	体調管理が行き届いているという安心感
ご家族への感謝の言葉	施設との信頼関係が深まる安心感

11月ならではの伝えるべき内容

11月は「寒さが深まる季節」であり、紅葉や文化祭といった秋の行事が多くある時期です。

そのため、手紙では「紅葉狩りの様子」「文化祭での作品展示」「読書や折り紙など室内での活動」を具体的に伝えると喜ばれます。

また「暖房や加湿器を整えている」「インフルエンザ予防接種を進めている」といった冬支度に関する取り組みを加えることも重要です。

まるで「家族に近況を語る日記」のように丁寧に綴ると、文章の温かみがぐっと増します。

11月の時候の挨拶と書き出し例

手紙の冒頭に入れる「時候の挨拶」は、ご家族に季節を感じていただく大切な一文です。

ここでは、11月の上旬・中旬・下旬それぞれで使える例文を紹介します。

上旬に使える挨拶例

11月上旬はまだ秋の名残が強く、紅葉や菊の花が話題になります。

ご家族への手紙にも、鮮やかな秋の風景を重ねると自然な導入になります。

例文	イメージ
イチョウもきれいな金色に色づきました。いかがお過ごしでしょうか。	秋の華やかさを伝える
木枯らしが身に染みる今日この頃、○○様はいかがお過ごしでしょうか。	冬の気配を意識させる
菊の花の香り高い季節となりました。お元気でいらっしゃいますか。	落ち着いた秋の香りを強調

中旬に使える挨拶例

11月中旬は一気に寒さが深まり、冬の訪れを感じる頃です。

冷え込みを表す言葉や七五三など、文化的な行事を交えるのも効果的です。

例文	イメージ
日増しに寒さが身に染みるようになりました。お元気でお過ごしでしょうか。	冷え込みが進む晩秋の様子
七五三の晴れ着姿を見かける時期となりました。いかがお過ごしでしょうか。	季節行事と結びつけた挨拶
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、お健やかにお過ごしでしょうか。	冬を前に体調を気づかう

下旬に使える挨拶例

11月下旬は「冬の入り口」。

落ち葉や初霜といった風物詩を交えて、締めくくりの雰囲気を演出しましょう。

例文	イメージ
落ち葉舞い散る季節となりました。お元気でいらっしゃいますか。	晩秋のもの寂しさを表現
霜枯れの季節を迎えましたが、体調を崩されてはいませんか。	冬の到来に注意喚起
冬の息吹を感じる頃となりました。お元気でお過ごしでしょうか。	季節の移り変わりをやさしく伝える

近況報告で盛り込みたい内容

手紙の本編で一番大切なのは「利用者様がどんな日々を送っているか」を具体的に伝えることです。

ここでは、近況報告として盛り込むと効果的な内容を3つの視点から紹介します。

行事やレクリエーションの報告

11月は紅葉狩りや文化祭、秋の味覚を楽しむ行事など、イベントが多い時期です。

「どんな活動をしたのか」「どんな表情をされていたのか」を添えると、ご家族の安心につながります。

たとえば「紅葉狩りで落ち葉を拾い嬉しそうに眺めておられました」など、情景が思い浮かぶ書き方が効果的です。

内容	具体的な書き方の例
紅葉狩り	「○○公園で赤や黄色に色づいた木々をご覧になり、秋の空気を楽しんでおられました。」
文化祭	「ご自身で作られた折り紙作品を展示し、他の利用者様と笑顔で語られていました。」
食事イベント	「芋ご飯を召し上がり『昔を思い出します』と話され、職員と和やかに過ごされました。」

日常生活や趣味の様子を伝える

特別な行事だけでなく、普段の生活の様子もご家族は気にされています。

読書を楽しんでいる、折り紙や編み物に集中している、リハビリに取り組んでいるなど、具体的な姿を伝えましょう。

小さなエピソードも、ご家族にとっては大きな安心材料になります。

趣味・日常の様子	表現例
読書	「毎朝お気に入りの小説を手に取り、静かな時間を楽しまれています。」
折り紙	「色とりどりの折り紙を組み合わせて作品を仕上げられ、職員に披露してくださいました。」
リハビリ	「お孫さんに元気な姿を見せたいと意欲的に取り組んでおられます。」

健康面や施設での取り組みを知らせる

寒さが増す11月は、体調面への配慮を手紙に記すことも欠かせません。

「暖房や加湿器で環境を整えている」「インフルエンザ予防接種を実施している」といった施設全体の取り組みを明記しましょう。

健康管理に力を入れていることを伝えると、ご家族の安心感は一層高まります。

取り組み内容	書き方の工夫
感染症予防	「手洗いやうがいを徹底し、消毒もこまめに行っています。」
暖房・加湿	「室内の乾燥を防ぐため加湿器を使用し、体調管理に努めています。」
衣類の調整	「冷えを感じないよう、重ね着をおすすめし、防寒対策をしています。」

利用者家族への手紙 例文集（11月版）

ここからは、実際にそのまま使える文例を紹介します。

施設全体宛てのおたよりから、個別の利用者様向け、さらにイベント案内や締めくくり文例まで幅広くまとめました。

状況に合わせて使い分けられるよう、複数パターンを用意しています。

施設全体のおたより例文（複数パターン）

【例文1】

秋も深まり、朝夕は冷え込みが厳しくなってまいりました。

日頃より当施設の運営にご理解とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。

11月は紅葉狩りや文化祭を開催し、利用者様が秋の彩りを楽しまれる様子が印象的でした。

これから寒さが増してまいりますが、感染症対策を徹底し安心して過ごしていただける環境づくりに努めてまいります。

【例文2】

木枯らしが身にしみる季節となりました。

皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

施設内では「秋の味覚祭」を開催し、サツマイモご飯や秋野菜の煮物を皆様と楽しみました。

「懐かしい味です」と笑顔を見せてくださる方も多く、職員一同も心温まるひとときでした。

用途	おすすめ文例
季節行事を報告したいとき	例文1
食事イベントを強調したいとき	例文2

個別利用者様への例文（3パターン以上）

【例文1】

日ごとに寒さが増す季節となりました。

△△様は紅葉狩りで落ち葉を手に取り、「今年の紅葉は本当にきれいですね」と笑顔を見せてくださいました。

文化祭ではご自身の作品を展示され、皆様と交流される姿が印象的でした。

【例文2】

冬の訪れを感じる今日この頃、○○様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。

◇◇様は読書スペースで過ごされる時間を大切にされ、秋の夜長を楽しんでいらっしゃいます。

秋の味覚メニューでは「栗ご飯がとても美味しい」と笑顔を見せてくださいました。

【例文3】

落ち葉舞い散る季節となりました。

□□様はリハビリに励まれ、「お正月は元気な姿を家族に見せたい」と意欲を語ってくださいました。

職員一同、□□様の目標を応援しながら、無理なく継続できるよう支援しております。

行事やイベントのお知らせ例文（2パターン）

【例文1】

11月20日に「秋の文化祭」を予定しております。

折り紙や絵画など利用者様の作品展示を行い、皆様の日頃の成果を披露できる場といたします。

【例文2】

11月下旬には「秋の味覚祭」を実施予定です。

焼き芋やきのこ汁など、旬の味覚を楽しんでいただけるイベントを企画しております。

ご家族への感謝・締めくくり例文

【例文1】

いつも温かなご支援をいただき、誠にありがとうございます。

寒さも本格化してまいりますので、ご家族皆様におかれましてもどうぞご自愛ください。

【例文2】

利用者様の施設での生活にご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

これからも安心してお過ごしいただけるよう、職員一同努めてまいります。

そのまま使えるフルバージョン例文（11月の手紙 完成形）

ここでは「そのまま使える」形に整えたフルバージョンの例文を紹介します。

施設全体宛てと、個別の利用者様宛ての2パターンを掲載しています。

文面を丸ごと活用したい方におすすめです。

施設全体宛てフルバージョン

拝啓

木枯らしが身にしみる季節となり、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

日頃より当施設の運営に温かいご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

11月は紅葉狩りや文化祭など、秋ならではの行事を実施いたしました。

近隣の公園では色鮮やかな紅葉を眺めながら散策し、利用者様同士で楽しく語らう場面も見られました。

また、施設内で行った文化祭では、折り紙や書道などの作品展示を行い、皆様が熱心に取り組まれる姿が印象的でした。

これから寒さが厳しくなりますが、インフルエンザ予防接種や手洗い・うがいの徹底、暖房と加湿の調整など、職員一同で健康管理に努めております。

どうぞ安心してお過ごしください。

今後とも、ご家族の皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

敬具

個別利用者様宛てフルバージョン

拝啓

日増しに寒さが身にしみる頃となりましたが、○○様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。

△△様は先日の紅葉狩りイベントで、赤や黄色に色づいた木々を手に取りながら「今年の紅葉はとてもきれいですね」と笑顔を見せてくださいました。

また、文化祭では折り紙の作品づくりに集中され、完成した作品を嬉しそうにご覧になる姿が印象的でした。

普段は読書スペースで本を楽しまれ、穏やかな時間を過ごされております。

さらにリハビリにも積極的に取り組まれ、「お正月には孫に元気な姿を見せたい」と話してくださっています。

施設では暖房や加湿器を調整し、体調管理に一層注意しておりますのでどうぞご安心ください。

寒さも厳しくなりますので、ご家族の皆様もどうぞご自愛くださいませ。

敬具

種類	特徴	活用の仕方
施設全体宛て	行事や施設の取り組みをまとめて報告	毎月のおたよりやニュースレターに活用
個別利用者様宛て	利用者様の活動や笑顔を具体的に伝える	ご家族に直接届ける手紙として最適

より伝わる手紙にする工夫

せっかく心を込めて書くなら、ご家族に「読んでよかった」と思ってもらえる手紙に仕上げたいですよね。

ここでは、文章をさらに温かく伝わるものにするための工夫を紹介します。

利用者様の日々の小さな変化を伝える

「最近よく笑顔を見せてくださるようになった」「趣味の折り紙に取り組む時間が増えた」など、ほんの小さな変化でもご家族にとっては嬉しい知らせです。

まるで日記の一節のように具体的に記すと、利用者様の生活が鮮明に伝わります。

小さな変化の例	書き方サンプル
笑顔が増えた	「職員との会話で笑顔を見せてくださることが多くなりました。」
新しい趣味	「最近は塗り絵に挑戦され、色づかいに工夫を凝らしておられます。」

感染症対策や防寒対策の呼びかけ

11月から冬にかけては、風邪やインフルエンザが流行する季節です。

施設の取り組みを伝えると同時に、ご家族にも体調管理を促す言葉を添えましょう。

「施設でも万全を期していますのでご安心ください」と添えると安心感が倍増します。

取り組み	文例
感染症対策	「手洗い・うがい・消毒を徹底し、体調変化がないか毎日確認しています。」
防寒対策	「暖房や加湿器を適切に利用し、室温を一定に保っています。」

写真や作品を添えて気持ちを伝える

文章だけでなく、行事の写真や利用者様の作品を同封することで、ご家族によりリアルな生活の様子を届けられます。

「文化祭の折り紙作品」「秋の紅葉狩りでの笑顔の写真」などを添えると、安心感と同時に喜びも伝わります。

目で見て実感できる情報を加えると、手紙の温かさがぐっと増します。

添付できるもの	効果
行事の写真	「その場にいるような臨場感が伝わる」
工作や絵画作品	「利用者様の努力や成長を感じられる」

まとめ

ここまで、11月に利用者家族へ送る手紙の書き方や文例を紹介してきました。

最後に、記事全体のポイントを整理しておきましょう。

11月の手紙で押さえるべきポイント

手紙ではまず、11月らしい時候の挨拶で季節感を伝えることが大切です。

そのうえで、紅葉狩りや文化祭といった行事、食事イベント、そして利用者様の日常のご様子を具体的に記しましょう。

さらに、施設での感染症対策や防寒対策に触れることで、ご家族に安心感を与えられます。

押さえるべき要素	効果
時候の挨拶	季節感が伝わり、読みやすい導入になる
具体的な近況報告	利用者様の様子を鮮明にイメージできる
健康面や施設の取り組み	安心して任せられる信頼感が増す
ご家族への感謝の言葉	施設との絆を強める効果

ご家族に安心と温かさを届けるために

11月は冬の入口であり、ご家族にとっても体調を気づかう季節です。

手紙を通じて「利用者様が健やかに過ごしている」ことや「施設がきめ細やかに配慮している」ことを伝えると安心感につながります。

そして最後に「ご家族への感謝の気持ち」や「体調をお気遣いする言葉」を添えることで、文章全体が温かみを帯びます。

心を込めた一通は、ご家族にとって何よりの励ましとなるでしょう。